大阪市長選挙は日本だけではなく海外からも注目されていた!
27日、大阪で知事と市長を選出するダブル選挙が行われて、圧倒的な大差で、橋下徹氏(42)がライバルの現職、平松邦夫氏(63)を破って当選したニュースは瞬く間に日本中を駆け巡った。だが、日本だけではなく、お隣の国「韓国」や、イギリスの国営放送「BBC」でもこの橋下市長誕生ニュースが取り扱われていることがわかった。
少し振り返ると、NHKのニュース速報による20時ジャストで「当確」という報道によって、2CHはお祭り状態となり、改めて日本人の関心の高さを窺えた。選挙の争点となったのは、「大阪都構想」「公務員改革」「教育基本条例」「エネルギー供給体制を変える関電株主権行使」の4つであり、それが大阪維新の会のマニフェストに詳しい説明が書かれている。
これをまず知って頂いた上で、BBCの報道について見ていく。BBCは11月24日に「Gangster son takes on conservative Osaka mayor(暴力団の息子、保守的な大阪市長を取りに行く)」というタイトルで市長選の特集記事を掲載した。
その記事の中で、「Sex and gambling don't usually win votes in election campaigns.(風俗とギャンブルによる、選挙キャンペーンでは、票を獲得できない)」と見出しにあげている。
BBCといえば、世界三大ニュース報道局として、世界中で知名度があり数多くの支局がある。もちろん、日本にもBBCの支局は存在する。そのBBCがなぜそのような記事を書いたかまではわからないが、確かに橋下氏の実父は暴力団関係者だったことは、橋下氏自身がTwitterで認めている。しかし、橋下氏は暴力団に正式に入っていたかどうかまでは知らないと述べている。
BBCの記者がそのようなことを知らないはずもない。また、ギャンブルというのはおそらく、カジノ構想の話だろう。だが、先ほど紹介したとおり、市長選挙の「マニフェスト」にはそのようなカジノ構想は論点にすらされていない。
さらに言えば、その利権団体から橋下氏は全て嫌われていた。例えば、選挙当日、27日の朝刊をお持ちの人は見てもらえば良いのだが、朝日、読売、毎日といった各紙は、カラーページで平松氏サイドの写真を大きく紹介していた。明らかにマスコミ関係者のほとんどは平松氏の応援に勢力を傾けていた。
政党でもそうだった。自民、民主、共産といった代表的な党は、政策も理念も関係なしに平松氏の応援をしていた。医師会、労働団体、教育委員会、大阪市職員なども全て橋下氏の敵だった。
もちろん、テレビもそうだった。例えば、27日のフジテレビの「Mr.サンデー」という報道番組中で、橋下氏を「独裁者」というテロップで紹介していた。番組でも詐欺師、ペテン師などと橋下氏を批判するのが目立った。公平中立が求められるテレビでも、平松氏の応援の声が多数を占めていた。
その裏にいる利権団体が絡んでいると推測されるわけだが、こうした既存のあらゆる勢力から敵視された橋下氏が、風俗やギャンブルなどといった経済政策で、人気を得ようとしているというのは考えにくいだろう。
その経済政策も何も論点になってなく、例え暴力団員の息子であっても、橋下氏は弁護士であり、弱い者を助ける仕事をしてきた。多くの大阪の市民はそれをわかっているからこそ、マスコミ、政党が全精力を傾けてたたきつぶしに来た選挙で、橋下氏率いる維新の会が圧勝したのだ。
平松氏が橋下氏の「独裁」批判に徹するあまり、自分がやりたいことを訴えることができなくて、自滅したという見方もある。選挙で圧倒的な多数の票で選ばれたのだから「独裁」ではなく、「独断」する姿勢が評価されたいうことを理解していないようだ。
今回、大阪の市長を決める選挙の投票率は60%という高い数値を記録した。その選挙で、維新が圧勝したというのは「多くの民意」を得たということになる。
詳細ページ(英語)大阪維新の会(マニフェスト)(PDF)
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