
国会は、23日に東日本大震災関連の法案を審議する衆院復興特別委員会を開き、復興基本法案の実質審議に入った。
野党側は、同委員会を通して、福島第一原発事故で、震災翌日の3月12日に1号機への海水注入が一時中断したことが、事態の悪化を招いたのではないかとされる問題などを中心に、首相の責任追及を含め攻勢を強める。
自民党の谷垣禎一総裁は、注水中断の経緯の説明をめぐる政府内の混乱や、中断への首相関与の有無などについて、首相の退陣も含めて厳しく追求する構えだ。
そんな、菅首相に退陣を迫る声は、実のところ、身内である民主党内において一層強い。
24日夜には、民主党の小沢一郎元代表、鳩山由紀夫前首相、輿石東参院議員会長が都内の日本料理店で会食した。その席上、「福島第一原発事故への対応で、政府の機能が十全に発揮されていない」との批判で、三氏の意見が一致したという。
鳩山氏は、ひと月前の4月26日に行われた、党内の会合で、「国民の声が見えなくなっている」と菅首相について直接的な表現で批判した経緯がある。
前首相であり、身内の民主党前代表による現首相、現党代表へのの批判が執拗に行われているというわけだが、23日の復興特別委員会では、かつて鳩山、菅の両氏と旧新党さきがけで政治行動を共にした、たちあがれ日本の園田博之幹事長が「あちこちで『菅首相はやめるべきだ』との声がある」と菅首相に質問をぶつけた。
園田氏は、つづけて「判断が場当たり的だ。国民から拍手を得ようと、ポピュリズムに陥っている」などと退陣が必要な理由を並べ、菅首相を批判した。
身内である前首相、そして、かつての政治的同志からの退陣要求。菅首相は既にメルトダウンにさしかかっているのかもしれない。
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