群馬県桐生市で起きた、小学6年、上村明子さん(12)が自殺し、家族がいじめが原因だと訴えている痛ましい事件。
明子さんが「いじめっ子」と言っていた児童の顔に×印がつけられた、クラス集合写真が遺品の中から見つかるなどの新事実も出て来ている。
後を絶たない小児自殺。
これを防ぐ処方箋はあるのか。
児童教育に詳しい評論家・立花能直氏(50)に聞いてみた。
氏は、「学校以外の世界を日頃から、子どもに作ってやいることが、自殺まで追い込まれるこどもを救うことになる」と語る。
学校の友達と重ならない友達を作ってやる
たとえば、サッカーや野球のクラブだと、通っている学校の顔ぶれと重なるケースが多い。一方、マウンテンバイクやヨットなど、特殊な競技を行う児童向けのクラブでの顔ぶれは、通っている学校と違う、異なる地域の顔ぶれであることが多い。
その他、音楽や絵画の教室などにしても、通っている学校の顔ぶれと重ならないメンバーによるクラブや教室を選んで通わせ、そこでの友達を作りを手助けしてやる。学校以外での世界を、日頃からこどもに与えたやっておく。「いじめ」への処方箋として、このような形は有効だ。
こどもが学校で「いじめ」にあっても、学校を超えて、他の世界に心の拠り所を求められる道があることが救いになる。
学校を超えた自主基準 平日に休校させる
親が、学校への依存を捨て、こどもを観る上での自主基準を持っていることも重要だ。例えば、音楽教室にこどもを通わせているような場合、平日の音楽会を選び、あえて学校を休ませて鑑賞に出かける、というような事を日頃から行っておくことだ。
学校生活を円滑に過ごさせることは、当然、重要だが学校側の基準とは別に、それを超える「親としての価値基準」持ち実行するということだ。
「こどもは、学校での生活が第一」とする、親の学校に対する強い依存心が、学校社会を越えては生きてはいけないこどもの心を作ってしまう、という一面もある。
立花氏の指摘は、一面、学校を無視しろとも捉えられるもので、こどもを通学せているお父さん、お母さんにはいささか刺激的ではとも思える。
こどもを守れるのは、最後は親だけなのだ、ということに尽きるのだろう。
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