10月17日(日)スタートのフジテレビ系
『パーフェクト・リポート』は、テレビ局が舞台だ。
主演は松雪泰子。前クールで演じた
『Mother』の優しげな母親役とは打って変わって、ガサツな報道ウーマンの役である。
最低の女上司
キャピタル・テレビ報道局社会部の蒼山叶(松雪泰子)は、組織人として問題が多いため、遊軍取材班に異動させられる。
遊軍取材班は、落ちこぼれの記者が集められた部署だった。しかし、蒼山は「どこにいても記者をやってることにはかわりない」と、まったく気にならない様子。
遊軍取材班のメンバーは、ベテラン記者の白石(小日向文世)、カメラマンの黄田(要潤)、カメラ・アシスタントの紫村(小柳友)、ADの桃井(遠藤雄弥)、そして緊急ニュースの原稿を読み間違え、勉強しろと期間限定で回されてきた女子アナの奥澤(相武紗季)らだ。
蒼山は、彼らに勝手に「愛想笑い」や「出世虫」などとアダ名をつけては、次々と仕事を言いつける。
遊軍取材班に与えられた仕事は、多摩川に現れるアザラシの映像を撮ることだが、蒼山は、宮島総理(石橋凌)が、米国務長官との会談を前に官邸から失踪したというニュースが気になっていた。
翌日、蒼山は無断で宮島総理の記者会見に顔を出し、勝手に取材するなと政治部記者の赤坂(小出恵介)の反感を買う。
蒼山は独自の調査で、宮島総理が失踪した時間に何をしていたのかを突き止めるが、今度は政府からクレームが入る。
取材中止の指示に他のメンバーは従うが、蒼山は「目の前にあるものがすべてだとは思わない。その先にあるものをつかまないと真実にはたどりつけない」と、一人で取材を続けた。
蒼山VS赤坂
結局、宮島総理の一件で、蒼山は大スクープをものにするのだ。
そんな蒼山を目のカタキにする同期の黒井(平山浩行)は、赤坂に、遊軍取材班に移動して蒼山を監視しろという。
しらみつぶしに取材にあたる蒼山と、無駄なことは一切やらない主義の赤坂。考え方が水と油の二人の、この先のぶつかり合いが楽しみである。
パーフェクト・リポートは、記者としてどんなに優秀でも、組織の意向に従わなければつぶされる、しかし、蒼山の熱意が周囲を動かす、そんなドラマだ。
蒼山が最低の女上司から最高の女上司へと評価される日は、そう遠くないように思う。
パーフェクト・リポート
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