未曾有の自然災害「東日本大震災」が日本を襲った。地震、津波による被害は甚大で、一週間が過ぎた今も混乱は続く。
そして福島原発で起きている問題も予断を許さない状況で、東京でも人体に影響はない程度の微量ではあるものの、放射線が観測された。
この深刻な状況をうけ、東京在住の外国人が帰国したり、一部の日本人が西日本へ一時退避したりしている。写真はウィキペディア コモンズより
福島原発は誰のため?
福島第一原子力発電所から供給される電気は、福島県民のためのものではない。なぜなら、福島原発は東京電力の管轄だからだ。つまり、福島原発で作られる電気は、関東圏にすむ人々のためのものなのだ。福島県内の電気は東北電力が供給している。
東京に住む人間は、原発から得る便利さだけを享受し、そのリスクを地方に押し付けてはいなかっただろうか。
世界で唯一の被爆国である日本は、原子力という存在に対して最も神経質であり、最も慎重でなくてはならなかった。しかし、我々は違った。
そういったなかで、いま、東京を離れることは、正しい行為なのだろうか。福島原発のツケを、福島の方々だけに払わせることにならないだろうか。
いまこそ、東京に住む人間は、様々な不安を振り切り、日常生活に、仕事に戻り、東北地方の復興を一日でも早くするために、必死に経済活動を復活させるべきじゃないのか。
そうすることが、福島で命を懸けて作業にあたっている自衛隊や消防員の方々や、避難生活を強いられている福島県民の方々への、せめてもの償いになるのではないだろうか。
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