津波被害に遭った友人はバカ
失言問題でたびたび揺れる民主党政権だが、18日には平野達男震災復興担当相が東日本大震災の津波被害に関して「私の高校の同級生みたいに逃げなかったバカなやつがいる」と発言し、物議を醸している。
自民党は追及する構えだが、藤村官房長官はこれ以上問題にする考えはない、として擁護した。
あまりに稚拙な情報発信力
鉢呂大臣の失言問題で「ねつ造疑惑」を指摘された各マスコミは、今回の失言に関しては小さめの扱いだ。
朝日新聞は政治面のベタ記事として掲載。テレビなどの論調も控えめだ。平野発言は「友人の死に対する悔しさゆえのもの」という理解が、ある程度共有されているため、と思われる。
それでも被害者の一部からは「逃げ遅れて津波にのまれた母は、バカだったから死んだのか」とする声もあがっている。
発言の場におらず、字面のみを目にした被災者の遺族にとって、容認しがたい言葉、と認識されることは容易に想像できたはずだ。
政治は世論に支えられて実行される。その世論を不用意に刺激し、敵に回す情報発信の稚拙さは、民主党政権に共通する欠陥としか思えない。
◆YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111019-OYT1T00873.htm◆平野達夫 公式ウェブサイト
http://www.tatuo.jp/
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