睡眠誘発ホルモンの不足で不眠に
日本人の5人に1人が抱える睡眠障害。それはただ眠れないだけにとどまらず、睡眠の質にも悪影響を与える。なぜ日本人は睡眠に問題が起こりやすいのか。その秘密は、
眠る前に過ごす部屋の明るさに隠されている。
睡眠と密接に関係するホルモンに
メラトニンというものがある。これは朝日光を浴びてから約13~16時間後に分泌が開始され、これが増加することにより人は睡眠モードに切り替わる。しかし夜になっても明るい部屋にいると脳が「まだ昼間だ」と勘違いして、メラトニンの分泌を抑制してしまう。
ところが日本の一般家庭にあるリビングの明るさは平均して800ルクス(
スーパーの生鮮食品売り場並み)ほどもあり、海外のリビング照明の200ルクス(ホテルの照明程度)に比べるとかなり明るい。この200ルクスでもメラトニンの分泌が抑制されるようだから、日本人が「よく眠れない」のも頷ける。
実際にホテルに泊まってみればわかりやすいが、200ルクスの部屋というのはかなり薄暗い。これでなにか作業をしようと思ってもなかなか難しいが、目が慣れるとわりとものが見えるようになるようだ。
情報社会の日本では深夜まで明るい画面を見続けているため、睡眠障害はある種国民病といえるかもしれない。
TBS「がっちりアカデミー」
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