口蹄疫の可能性低 “念のため”検査に
宮崎県は2010年9月2日、えびの市の乳用牛肥育農場において、
口蹄疫を否定できない牛1頭を確認。同日早朝に検体を採取し、東京都の動物衛生研究所・海外病研究施設へ送付したことを発表した。これにより、同月2日から5日まで4日間の開催予定であった小林地域家畜市場における子牛競り市および同日開催予定の都城地域家畜市場における乳肥素牛競り市が一時中止となった。
口蹄疫はおもに鯨偶蹄目(豚、牛、羊など)の家畜に感染する伝染病である。感染すると家畜の生産率低下を引き起こし、幼獣に至っては高い確率で死亡してしまう。感染力が非常に高く、同年4月20日宮崎県で感染が発見されて以来、約4ヵ月間家畜生産者を苦しめたことは記憶に新しい。
JA関係者によると、同月1日農家から「
よだれを流し、口内が少しただれた牛がいる」と県に連絡があったという。県の家畜防疫員が調べたところ“
口蹄疫の可能性は低い”ということだが、農家が「検体を調べてほしい」と求めたため、検体を動物衛生研究所に送ることになった。
はじめ宮崎県で口蹄疫が広がった一番の原因は“発見の遅れ”であった。今回発見された個体も“口蹄疫の可能性は低い”からと検査を行わなければ、万が一口蹄疫であった場合に被害が拡大したかもしれない。まだ検査の結果は明らかにされていないが、生産者は家畜の管理を慎重に行っていく必要があるだろう。
宮崎県 [Miyazaki Prefecture]
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