12年ぶりに新たなマップが登場
ニューヨークを訪れたことのある方の中には、地下鉄を利用する際に地下鉄マップとにらめっこしたことがある人も少なくないのではないでしょうか?
80年代までは危険だと言われていたニューヨークの地下鉄も、今ではすっかり安全になって、ニューヨーカーの足というだけでなく、多くの観光客にとっても利用しやすい交通機関となっています。
しかし、このニューヨークの地下鉄の路線は迷路のように複雑に入り乱れており、ニューヨーカーですら地図なしには目的地までスムーズに行けないと言っても過言ではないように思います。
そんなことから、改札窓口に行けば誰でも無料でもらえるニューヨークの地下鉄マップは、昔も今もとても頼りにされる存在。それだけにその見やすさ、使い勝手の良さはとても重視されてきました。
地下鉄マップの移り変わり
ニューヨークタイムズのサイトでは、歴代の地下鉄マップが見れるようになっています。それを見ると、路線地図を見やすくするためにマンハッタンそのものの形がその時々に歪められていたりすることがわかります。
マッシモ・ヴィネッリ (Massimo Vignelli) がモダンで洗練されたデザインをした70年代の地図は、実際の地図とはあまりの違いがありシンプルすぎて評判が良くなかったために、たった5年で変更になりました。その後の地図はストリートの名前なども明記して地図本来の機能も重視されてきたようです。
さすがに12年間使われてきた地図に慣れていることもあってか、今回リニューアルされたマップは、一見大きな相違はないようにも感じます。しかし、海の色や細部の色遣いの変更によってコントラストがより明確になって見やすくする工夫や、地下鉄路線に関係ないと地図上に表記されていなかった小さな島の存在も明記されました。
地下鉄マップとして同様に、普通の地図としても使えるような細やかな配慮がなされているこの新しい地下鉄マップ。これからどれだけの人々に活用されていくのか楽しみです。
編集部 Yu

New York Times
http://www.nytimes.com/interactive/2010/05/27/nyregion/new-ny-subway-map.html?ref=nyregion
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